fc2ブログ

TPPはいかがでしょうか、ご主人さま。

376.jpg
日米外相会談が無事(?)終わったかと思えば、今度は日中首脳会談がキャンセル。今の日本外交の有様を端的にあらわしたような話ではあります…(_ _)
日米外相会談の内容が中国を怒らせたというのが大方の解説ですが、一度こじれた日中関係が簡単に解決することは元々あり得ないので、今回のドタバタはむしろ想定内でしょう。
雪どけ水にとって想定害…いや想定外だったのは日米外相会談です。

(引用はじめ)
日米外相会談:レアアース供給多角化を 対中協調アピール
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20101029k0000m010113000c.html
 (略)レアアースでは、中国への依存状態を改善するため、日米が連携して他国とも相談しながら共同開発なども念頭に新たな供給源を探ることで一致。会談後の会見で、クリントン氏はレアアースの中国からの輸出停滞について「一つの警鐘だった」と指摘。「一つの供給源に依存すれば、災害や天災で供給が止まってしまう。全世界がもっと供給源を追求すべきだ」と強調した。前原氏も「世界全体で97%を中国に依存するのは適切でなかった。多角的なレアアースの展開を、日米で連携して協力しながら資源外交をすることに努力する」と語った。
 尖閣諸島を巡っては、クリントン氏が会見で「はっきり改めて言いたい。尖閣諸島は日米安保条約第5条の範囲に入る」と強調。前原氏は「(発言に)勇気づけられた。基本的には自国領土は自国で守るのが大事だが、今後とも日米が協力して、日本の安全保障のみならず地域の安定のために努力していく」と応じた。
 日米関係では安全保障▽経済▽文化・人材交流の3本柱で日米同盟を深化させることを確認。

(引用ここまで)

おお、良いことばっかりじゃん!!と思ったアナタはまだ甘いm9(-_-)
たしかに尖閣諸島の問題でもレアアースの輸出停止についても日本側の主張が通り、日米が協調して中国に圧力をかけるかのように見えます…、見えます…、見えま…。
しかしその代償が大きい。日本は大きな譲歩をアメリカに対して強いられました。

(引用はじめ)
(承前)米軍普天間飛行場の移設問題は、5月の日米合意実現を目指すことを改めて確認した。
 在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)については、11年度以降も10年度予算の水準から大きく減額はしない方向で認識が大筋で一致したようだ。クリントン氏は会見で「日本の一つの同盟に対する重要な貢献だ。非常に前向きな形で現在対話中だ」と述べ、協議内容に満足そうだった。
 米国が枠組み作りの交渉に参加している「環太平洋パートナーシップ協定」(TPP)は、前原氏が日本国内の検討状況を説明。クリントン氏は会見で、日本が交渉への参加を検討していることについて「日本の関心を歓迎し、後押ししたい」と述べた。

(引用ここまで)

普天間移設は県知事選の結果いかんにかかわらず「実現」することを確認(←いい加減にしろよ、前原ぁ)。でも思いやり予算の減額はなし。
TPPは内閣も党もまとまっていないのに「参加を検討」です。あれ、民主党の政調会ってどうなったの???
それでも国土を守るためには安保を優先するよりほかないんじゃないの…という声が聞こえそう。しかし中国は現状、尖閣で軍を動かしているわけではありません。
日本の海上保安庁にあたる海警も動きなし。動いているのは漁業監視船、文民です。尖閣は外交問題ではあっても安全保障問題にはなっていないのです(-_-メ)
だから「尖閣諸島は日米安保条約第5条の範囲に入る」なんてリップサービスも良いところ。クリントン外相(正式な肩書は「国務相」)は労せず日本の譲歩を引き出しました。
日本外交は、枯尾花(ススキ)を幽霊と見間違えた揚句に、悪質な霊感商法にかかったようなものです。ツケを払うのはもちろん国民の税金(T_T)

もっともTPPに関してはこんな見方もあるようです。『低気温のエクスタシー』さまから引用。いつもお世話になっていますm(_ _)m

(引用はじめ)
http://alcyone.seesaa.net/article/167683729.html
「(注:日本企業は)法人税の減税で出来た利益を海外の工場建設に廻し、生産した製品を無税で国内に持ち込むのです。人件費を浮かしても製品を国内に持ち込む場合に生じる関税が利益を減らすが、TPPによって無税になります。・・・」

(引用ここまで)

法人税の減税・人件費を浮かして・関税は無税、ハットトリックですな(@_@;)
TPPによるアメリカ側の利益は喧伝されるところ(郵貯への経営参入・BSE輸入制限の撤廃etc)ですが、国内の輸出関連企業にもこんな大きなメリットがあったとは…(+_+)
国内の労働者を踏みつけにする形で利益を上げるのですから「第3の開国」というよりは「第2の敗戦」という気がします。
まあ菅・民主党政権にしてみればアメリカと日本経団連、両方の御主人さまに忠義を尽くせて御満悦というところなのでしょうな(^^ゞ
あまりの体たらくに最近はブログで批判するのさえバカバカしく思える今日この頃です。

外相が モンスター化す 会談(怪談)か

T(ティー)P(パーティ化する)P(プライムミニスター)
お粗末さまでした(^o^)
スポンサーサイト



テーマ : 民主党・菅直人政権 - ジャンル : 政治・経済