海江田と与謝野でKY内閣

同じ東京一区のライバル与謝野馨氏に経済財政相の立場を奪われ、その不満を会見でぶつけるなど、あらゆる意味で注目を集める海江田経産相。
でも政局ばかりではなく政策面ではどうなのか。それで面白い発言を見つけました。いや悪い意味ですよ…面白いのは…(^_^;)
1月18日付の『毎日新聞』「政策・総合面」Webに無かったので手打ちです。誤字や脱字があっても御容赦のほどをm(_ _)m
(引用はじめ)
海江田経産相、TPPに意欲
海江田万里経済産業相は17日、東京都内のホテルで日本貿易会幹部と懇談し、環太平洋パートナーシップ(TPP)などの経済連携推進について「アジア、太平洋地域は成長の原動力だ。高レベルの経済連携を行い、モノ、人、金の動きを活発にしなければならない」と意欲を示した。日本貿易会側はTPP推進、法人税率引き下げ、インフラ輸出のための政策金融による支援などを要望。経産相は法人税について「アジアと競争するため、さらなる引き下げが必要だということは理解している」と答えた。
(引用ここまで)
まず、今のうちに注目した方が良いのは「法人税率引き下げ」の部分。
いま現在、消費税の増税分は社会保障に充てられることとなっていますが、海江田発言を深読みすると、増税分がまた法人税引き下げの原資に化けるのかもしれません(-_-)
ただし海江田氏は内閣の方針と矛盾するこんなことも述べたようです。
(引用はじめ)
消費税率引き上げ「その前に解散が筋」 海江田経産相
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110118/biz11011811590075-n1.htm
海江田万里経済産業相は18日、閣議後の記者会見で、消費税率の引き上げについて「国民に『ご理解をいただきます』と解散をするのが筋ではないか」と述べ、消費税増税に踏み切る場合には総選挙で国民に信を問うべきだとの考えを強調した。
もっとも「1日も早く景気を回復しデフレから脱却をすることが大切で、消費税率引き上げのタイミングはそれをみながら」とも指摘し、時期については日本経済の状況を見極めた上で判断すべきとの考えも示した。
(引用ここまで)
海江田氏のライバル与謝野経財相は消費税増税を提言しています。海江田・与謝野の対立関係が政策にまで影を落としていることが分かるでしょう。
もっとも与謝野氏が消費税増税のごり押し、それに対抗する海江田氏がTPP推進・法人税率引き下げ・金融緩和の新自由主義経済では、どっちに転んでも目くそ鼻くその類(-_-メ)
与謝野氏の考える「消費税増税・財政再建」と海江田氏の考える「TPP推進・法人税率引き下げ・金融緩和」は、本来ならば正反対の方向です。
片方は「財政タカ派」と呼ばれる官僚主導型の経済政策。片方は小さな政府を志向する「新自由主義」型の経済政策ですから…(^_^;)
いくら元エコノミストとはいえ海江田氏は新自由主義者ではないはずですが、与謝野氏に対抗するため新自由主義へと擦り寄っている(社民主義には擦り寄らない…)のです。
「財政タカ派」と「新自由主義」で矛盾するといっても、海江田氏も与謝野氏も、実は、菅内閣の方針から外れた行動を取っているわけではありません。
消費税増税はもちろんTPP推進・法人税率引き下げ・金融緩和も、すべて菅総理の口から発せられた政策です。
ようするに菅総理が宰相の座を奪い取るにあたって、「財政タカ派」と「新自由主義」の両者から支持を得るために、矛盾する場当たり的な政策を次々と繰り出した。
そのツケが内閣人事で回ってきたというわけです。閣内に存在する「財政タカ派」と「新自由主義」の対立は(与謝野・海江田だけではない)今後も激しいことでしょう。
海江田氏も与謝野氏も自尊心の強い人物です。若い枝野官房長官では調整役としては少し軽め。菅内閣は経済政策をどうしていくのか疑問に思います。
前述のように、消費税を上げて法人税を下げるのでしょうか??総理はそれで良くても、国民としたら我慢できない話です。
事なかれ 祖母は戦争 孫は税
菅と与謝野でもKY。与謝野馨は一人でもKY。
お粗末さまでした(^o^)
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