イスラエルにもネオナチがいるなんて!

10月24日付『毎日新聞』国際面(新潟版では)の記事です。「変革への年代記」前田英司記者の報告です。
(引用はじめ)
2年前、イスラエル警察はネオナチ集団の8人を逮捕した。「ユダヤ人国家」を掲げるイスラエルで、ナチス・ドイツに共鳴する集団の発覚は衝撃的だったが、8人全員が旧ソ連からの移民と分かり、世論の憤りをあおった。(以下略)
(引用ここまで)
旧ソ連が崩壊した89年以降、旧ソ連からイスラエルに移住するユダヤ人が増えています。その数およそ100万人、いまやイスラエル人口の6分の1が旧ソ連からの移住組です。
旧ソ連からの移民が急増することで消費需要も増えて、イスラエル経済発展の原動力にもなりましたが、負の側面も小さくないということでしょうか(^_^;)
当該記事の紹介によると、旧ソ連からの移住者は閉鎖的で独自のコミュニティを形成し、政治的には右派が多いとされます。
記事には現地の「ソ連崩壊の経済危機から逃れただけで、『ユダヤ人』の意識は薄い」という声も紹介されていました。
まるで旧ソ連からの移住者がそろいもそろって特殊な人間ばかりで、それが「ネオナチ」を生んだ土壌だといわんばかりの記事ですが、しかしどんなものでしょうか…(-_-メ)
旧ソ連からの移住組は、移民国家イスラエルでも後発組です。経済危機を背景に十分な資産を持ち合わせることができませんでした。
後発ということで充分な機会を得ることもできず、経済的には困窮していると思われます。
旧ソ連の外交姿勢はアラブ寄りでしたから、イスラエル国内で旧ソ連はあまりいい印象を残していません。場合によっては差別的な扱いを受けたこともあったでしょう(>_<)
日本でも貧困者が、政治的に極端な右派思想に傾斜することは知られています。
イスラエルの「ネオナチ」も旧ソ連の特殊事情と考えるべきではなく、イスラエルの格差社会化としてとらえられるべきだと思います。
しかしユダヤ人国家(国民全員がユダヤ人なわけではありませんが)イスラエルでネオナチとは、ちょっと考えられません(_ _)
自身もユダヤ人であったろうに、どういう気持ちでユダヤ人排斥を唱えたのか。ネオナチを弁護する気にはなりませんが、逮捕者の心情を考えてやりきれない気分になります(_ _)
イスラエルは軍事偏重国家です。軍事への傾斜が貧困層を増やしている可能性も大きいでしょう。
その貧困層が右派に傾斜しがちというのは皮肉ですが、移民の側に原因を求めるのではなく、イスラエルの現状についてもう少し詳しい記事が欲しいなぁ…と思いました。
貧困層 だまして右派は ウハウハだ
あまりひねってもいない川柳ですが…。
お粗末さまでした(^o^)
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