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南極にとって、悪い「しらせ」です

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たまたま手に取った『静岡新聞』で気になる記事を見つけちゃいました(@_@;)
南極観測船「しらせ」についての記事です。ちなみに現在の「しらせ」は二代目。初代「しらせ」は老朽化のためすでに退役です。
二代目「しらせ」は今月10日に初出航し、今年12月中旬頃に昭和基地沖への到着を目指しています。
その記事は『静岡新聞』11月15日付の3頁下段の小さなものです。静岡新聞独自の記事なのかどうか紙面からは分かりませんでした。

(引用はじめ)
「しらせ」が洋上慰霊祭 レイテ島沖
 南極観測船しらせは14日午後、フィリピンのレイテ島沖を通過、太平洋戦争末期のレイテ沖海戦犠牲者を悼む洋上慰霊祭が行われた。
 小梅三津男艦長が「祖国のため身をていした幾多の英霊に謹んで哀悼の言葉をささげます」と述べ、海に花輪を投げて手向けた。しらせは周辺海域を1周、乗員の海上自衛隊員が弔意を表して小銃の空砲を撃った。
 レイテ沖海戦は日本の戦艦武蔵が撃沈された海戦。しらせをはじめ海上自衛隊の艦船はレイテ島沖を通過する際、洋上慰霊祭を営むのが慣例になっている。
(後略)
(引用ここまで)

南極観測船「しらせ」が自衛隊の艦船だということも知りませんでしたが、自衛隊の艦船が必ずレイテ沖で慰霊祭を営むことも初めて知りました。
それにしても「英霊」とは…。この「英霊」という言葉は、自衛隊と旧帝国海軍の精神的なつながりを強く感じさせます(@_@;)

以下は推測になりますが「しらせ」は偶然レイテ沖を通過したわけではないでしょう。この慰霊祭を営むために、あえて進路を曲げてこの海域を通過したのではないでしょうか。
もしそうなら(そうでなくても)これは慰霊の目的のほかに隊員の「教育」という目的も含んでいると見るべきです。
すなわち「英霊として祀られるために国に従って戦死せよ」という意味です(-_-メ)

南極大陸には「南極条約」というものがあります。南極大陸の平和利用を定め、軍事的利用を禁じるための国際条約です。もちろん日本も締結しています。
科学的調査のための国際協力、あるいは核実験の禁止なども盛り込まれました。紛争が絶えない国際社会にあって南極大陸はいわば平和の「公界」のような存在なのです。
それなのに憲法9条を持つ日本の観測船が、いわば旧軍意識丸出しで「慰霊祭」をしてもいいのでしょうか。到底そうは思えません(-_-メ)

「慰霊祭」に名を借りれば何でもできると思っているなら大間違いです。このエピソードからは現在の自衛隊の特権意識のようなものも垣間見えます。
田母神俊雄氏のような旧軍の亡霊が自衛隊には多くいるということでしょう。日本と南極の未来にはなはだ大きな懸念を抱きました(-_-メ)

そういや白瀬矗も軍人だったな…(_ _)

アナクロな 「しらせ」を目にし シラケてる

ま、田母神俊雄氏はネタとしてはもう終わった人なのですが…(^_^;)
この記事の転載を歓迎いたします。お粗末さまでした(^o^)
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テーマ : 軍事・平和 - ジャンル : 政治・経済

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